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第22回STaD健康チェック『健康診断で『糖尿病の気がある』と言われました。」 | トピックス | すたっとTV

健康チェック

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糖尿病看護認定看護師  高橋 弥生

第22回STaD健康チェック『健康診断で『糖尿病の気がある』と言われました。」

2011/04/01

Q1:健康診断で「糖尿病の気がある」と言われましたが、体調も良く仕事も忙しいためそのままにしています。

A1:健康診断で「糖尿病の気がある」と言われただけでは、自分の体の状態がどうなのか分かりづらいと思います。健康診断で血糖値が高く尿から糖が出ている場合は、病院で詳しく調べる必要があります。糖尿病は、採血の結果や症状の有無、合併症である眼(網膜症)の状態によって診断されます。もし糖尿病と診断されても早めに対処すれば決して恐い病気ではありません。しかし糖尿病の初期は症状が出にくいため、気づかずに放置されてしまいがちです。忙しいなかでも元気に働き続けるために、まずは近くのクリニックや病院を受診して、ご自身の体の状態を確認してください。

Q2:糖尿病を放っておくとどうなりますか?
また、どのように対処すればいいのでしょうか?

A2:糖尿病になると糖分が体の中で上手に利用されず、血液の中にどんどん余り高血糖になります。すなわち、血液中にたくさんのエネルギーの素があるにもかかわらず、必要なところに届かない、届いても利用できないという状態になるのです。そのため体がエネルギー不足になり、だるい、痩せるといった症状が出てきます。さらに血液中の余分な糖分を外に出すために尿量が増え、体の水分が減ることで喉が渇きます。もし、このような症状が出た場合は、糖分の含まれていない水分(水やお茶)を十分にとり、病院を受診してください。
 また、高血糖が続くと臓器の働きが邪魔をされ、さまざまな合併症を引き起こします。細い血管が走っている神経や眼(網膜)、腎臓の障害、さらに進むと心筋梗塞や脳卒中などの可能性も高くなります。このことからも、合併症の予防や進行を抑えるための早めの対処が重要です。生活習慣の乱れが原因となる糖尿病の場合、症状によっては薬の力を借りることも必要ですが、何より食事や運動などの生活習慣を改善することが大切です。しかし、慣れ親しんだ生活習慣を変えることは簡単ではありません。当院では糖尿病の診療と療養生活上の支援を目的とした『生活習慣病センター(仮)』をリニューアルオープンします(5月予定)。このセンターでは、糖尿病を専門としている医師、看護師、栄養士をはじめとした専門スタッフがさまざまな相談に対応し、皆さまが無理せずできることを一緒に考えていきます。糖尿病や合併症が悪化しないよう、そして糖尿病を持ちつつも毎日を楽しく過ごしていただけるようお手伝いさせて頂きます。