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STaD×聖隷佐倉市民病院 「認知症についてQ&A」 | トピックス | すたっとTV

健康チェック

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認知症看護認定看護師 窪田 妙子

STaD×聖隷佐倉市民病院 「認知症についてQ&A」

2012/07/31

Q1 :認知症とは?
A1 :認知症とは「一度獲得した認知機能が緩やかに低下し、自立した日常生活に困難がある状態」をいいます。加齢に伴って認知症になる方は増えていきます。日本は世界の中でも高齢化が進んでいる国です。今後は一人ひとりが認知症を正しく理解し、認知症があっても困らない生活をしていくことが必要になってきます。

Q2 :認知症はなぜ起こるのでしょうか?
A2 :認知症には、原因となる病気があります。代表的な病気は「アルツハイマー型認知症」です。これは、認知症の症状が出る20~30年位前から、脳に異常な物質がたまって、神経と神経のやり取りが低下してしまうことで起こります。ゆっくり進むので、なかなか診断がつかない、他の病気と間違われる、ということも起こります。
 「アルツハイマー型認知症」は、現在の医学では、完全に治すことはできません。しかし、原因によっては「治せる」認知症もあります。代表的なものを表1にお示しします。

Q3 :認知症の人はどんなことに困るのでしょうか?
A3 :まず、もの忘れが起こります。「昨日は夕食を食べたけど、何を食べたっけ?」という方は、認知症ではありません。認知症は、「昨日は夕食なんて食べてないよ」というように、出来事全体を忘れてしまいます。さらに迷子になったり、お金の計算ができなくなったりします。料理なども苦手になります。時間の感覚がわからなくなり、場所、人の順で忘れていきます。このようなことを本人は「何かおかしい…」と思っています。「自分は他人に迷惑をかけているんじゃないか?」という不安から、イライラしたり、ふさぎこんだりします。身体の不調を訴える方もいます。

Q4 :認知症は予防できますか?
A4 :現在、認知症を完全に予防する手段はありません。しかし、規則正しい生活を送る、ストレスをためない、社会とのつながり(趣味など)を持つことが、脳に良い刺激を与えることがわかっています。

Q5: 「おかしいな…」と思ったら?
A5: もの忘れ外来や、メモリークリニック、神経内科、脳外科、心療内科などで診断をしてもらうことができます。進行を遅らせる薬も複数できて、その人にあった物を選べるようになりました。しかし、認知症の方は生活への援助が必要になります。本人や家族は、「これからどうなるんだろう」と、不安が募ります。生活に関する相談は、地域の包括支援センターや、ケアマネージャー、患者と家族の会などで聞いてもらえます。通院している方は、医療ソーシャルワーカーに相談することもできます。

Q6: 認知症の方はどのようなサービスをうけているの?
A6 :介護認定を受けてから、介護保険でサービスを受けることができます。主なものは
 * デイサービス * ショートステイ
 * 訪問介護 * 訪問入浴
 * 介護施設への入所などがあります。
このほか、今年度の介護保険制度改定で、必要に応じて介護・看護を24時間自宅で受けられるサービスが創設されました。