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STaD×聖隷佐倉市民病院『腰部脊柱管狭窄症について Q&A』 | トピックス | すたっとTV

健康チェック

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整形外科・せぼねセンター副部長 赤澤  努(あかざわ つとむ

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STaD×聖隷佐倉市民病院『腰部脊柱管狭窄症について Q&A』

2013/05/30

Q1.腰部脊柱管狭窄症とは、どういった病気でしょ うか?
A1.腰椎は5個の骨から成り、内部に脊柱管と呼ばれる神経の通り道があります。年齢的な変化などで骨・軟骨・靭帯に変形をきたした結果、神経を圧迫して生じるのが腰部脊柱管狭窄症と呼ばれる病気です。
Q2.どんな症状が出ますか?
A2.腰部脊柱管狭窄症になると、腰やおしり、足などに痛みやしびれが出たりします。進行すると運動麻痺や尿や便の排泄に困難をきたすこともあります。また、代表的な症状として「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」とよばれる症状があります。
Q3.「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」とはどの ような症状ですか?
A3.ある程度の距離を歩いていると、腰や足のしびれが出たり、痛みやおもだるさで歩けなくなったりします。しかし、イスに座ったり、前かがみの状態で休憩したりすると症状が軽くなり、再び歩けるようになります。この症状を「間欠性跛行」と言います。
 症状が進むと、歩くことが出来る距離がだんだん短くなり、日常生活が不便になっていきます。
Q4.どのような治療がありますか?
A4.治療は、薬やブロック注射などの保存療法が優先されます。また、リハビリでの体操や温熱療法などを行います。
 しかし、症状が強く日常生活動作に支障が大きい場合は手術治療が勧められます。椎弓とよばれる骨の一部や靭帯などを切除し、狭くなった脊柱管を広げる「除圧術(または椎弓切除術)」などを行います。もともと背骨がずれていたり不安定な場合、除圧術で骨を削ることにより当該部位が不安定になることが予想される場合には、金属製のスクリューやロッド(脊椎インプラント)で骨を固定(連結)する「脊椎固定術」を行うこともあります。
Q5.腰部脊柱管狭窄症に対する新しい治療法がある と聞きました。どういった治療法なのでしょうか?
A5.脊椎制動術(X-STOP法)といいます。
 従来は、神経を圧迫している箇所の骨を直接手術で削ることにより、圧迫を取り除いていました。
 脊椎制動術(X-STOP法)では、骨を削るのではく、腰椎の後方の棘突起(きょくとっき)という骨の突起の間に“ストッパー”を設置し、神経の通り道を広げます。この治療法の特長は、通常、骨を削ったり、神経を直接触ったりすることがないため、従来の手術法に比べて、出血が少なく、神経を傷つけるリスクが低くなることです。また、手術時間や入院期間も、従来の手術に比較して短くなり早期に社会復帰できています。