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健康チェック

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STaD×聖隷佐倉市民病院『側弯症、後弯症について』

2015/02/02

脊柱(せぼね)は正面から見ると通常はほぼまっすぐです。正面から見てせぼねが横方向に曲がっていることを側弯(そくわん)症といいます。横から見てせぼねが過度に曲がり、背中や腰がでっぱることを後弯(こうわん)症と言います。おじぎをした場合、通常は背中は左右対称となりますが、側弯症では左右の背中や腰の高さに差があります。10〜20歳代では痛みなどの自覚症状を伴うことはほとんどありません。側弯症は小学生や中学生の時期に学校検診で発見されることが多く、成長に伴って曲がりが強くなることがあります。

最近はおとなの側弯症、後弯症が注目されており、こどもの頃から側弯症が進行する場合と成人してから発症する場合があります。加齢の変化や、せぼねの圧迫骨折によって急に進行することがあります。 側弯症、後弯症が起きる原因や体への影響は何でしょうか?  最近の研究の結果、はっきりしたことはまだわかっていませんが、側弯症の原因として一部遺伝が関係しているといわれています。まれに側弯症では別の病気が隠れていることがあるため、医師による注意深い診察が必要です。

おとなの側弯症、後弯症の患者さんでは背中や腰に痛みがあったり、前が見づらい、外見が気になるという人もいます。おとなの後弯症が逆流性食道炎(胃酸が食道に逆流して胸焼けをおこす)の発生と関係があると報告されており、側弯症、後弯症はせぼねの問題だけではなく全身への影響があることもわかってきました。 側弯症、後弯症ではどのように治療が行われますか?  学童期から思春期に発生し成長に伴い悪化することがあるため、近年は側弯症に対して学校検診が行われており、早期に発見することが重要です。側弯の程度が軽い場合、レントゲンによる経過観察を行います。側弯の程度が強く進行する場合は、成長期に装具療法を行うこともあります。側弯の程度が非常に強い場合は、年齢や全身状態も含めて総合的に判断し、金属を使って矯正をする手術を考慮します。以前は手術の対象となる年齢が10〜20歳代の若年者に限られていましたが、最近は成人期や高齢期にも手術を行うことができるようになりました。

せぼねの曲がりや側弯症、後弯症について気になることがある方はお近くの整形外科や当院へご相談ください。また、当院整形外科医による『そくわん症』についての市民公開講座を下記のとおり開催します。お気軽にお問い合わせください。

市民公開講座 そくわん症
日時:平成27年3月21日(土)14:00~16:00(開場13:30)
会場:TKPガーデンシティ千葉 (千葉市中央区問屋町1-45 カンデオホテルズ千葉内)
内容:本誌エリア情報(裏面)をご覧ください。

◎お問い合わせ  聖隷佐倉市民病院 総合企画室 藤原・松井
☎043-486-1151(代)
E-メール:m-fujiwara@sis.seirei.or.jp
受付時間:9時~17時(土日祝祭日除く)
※お電話のかけ間違いにご注意ください。

聖隷佐倉市民病院 整形外科部長 せぼねセンター長
小谷 俊明(こたに としあき)