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健康チェック

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緩和医療科 副部長 村上 敏史(むらかみ さとし)

STaD×聖隷福祉事業団 聖隷佐倉市民病院『緩和ケアとは』

2015/09/29

 ある日、「あなたは『がん』です」あるいは「あなたのご家族は『がん』です」と言われたら、いったいどのような心境になるでしょうか。がんと告げられて衝撃を受けない人はいないのではと思います。がんと告げられることはとても衝撃的なことであり、心に大きなストレスをもたらします。頭が真っ白になって何も考えられなかったり、認めたくない気持ちが強くなる人がほとんどであり、これらはごく自然な反応です。
 「できる治療はあるのか」「治療してもうまくいくだろうか」「お金はどれぐらいかかるのだろうか」「家族に負担はかけたくない」など、様々な思いが頭を巡る中、「これからどうしていくのか」も考えなければなりません。
 「がん治療」には、がんの根治を目標とした手術療法、放射線療法、全身化学療法などに代表される「積極的がん治療」とがんによるつらさに焦点を当てた「緩和ケア」があります。緩和ケアは、一言でいえば「がんに伴うからだと心の痛み(つらさ)を和らげ、生活やその人らしさを大切にする考え方」です。今までのがん医療の考え方では、「がんを治す」ということに関心が向けられ、医療機関でも患者さんの「つらさ」に対して十分な対応ができていなかった部分もありました。しかし、近年では「つらさへの対処」も「がんを治すこと」と同じように大切と考えられるようになってきています。
 「緩和ケア」という言葉が出た時、「これ以上は治療ができないから言われたのでは」、「もう治らないから提示されたのでは」と感じる方は少なくないかも知れません。しかし、医療者はそのようなことを意図していない場合がほとんどです。緩和ケアは、がんが進行した時期だけでなく、がんが見つかった時から治療中の時期でも必要に応じて行われるべきものです。緩和ケアは、がんの時期に関係なく、様々なつらい症状を緩和しながら「その人らしく」日々の生活を送ることを目標とした幅広い対応を行うことです。
 では実際、緩和ケアという言葉が出た時に、どういったことを考えたり、準備したりしなければならないでしょうか。そういったことについて、12月5日(土)に「緩和ケアとは」をテーマに、当院にて市民公開講座を行います。緩和ケアとはどういうものなのか、何をしているのかといったことから、緩和ケアが話に出た時にどういったことに注意すべきか、どのようなことを考えるべきなのかといった、緩和ケアに関する様々なことをお伝えします。ご興味がある方はどなたでも結構ですので、足を運んでいただければと思います。皆様のご参加をお待ちしております。


2015年度 第4回市民公開講座
日 時:2015年12月5日(土)
        14:00~15:30(開場13:30〜)
テーマ:「緩和ケアとは」
講 師:聖隷佐倉市民病院
        緩和医療科 副部長 村上 敏史
会 場:聖隷佐倉市民病院 6Fホール
        (入場無料・申込不要・定員100名)
◎お問い合わせ
 聖隷佐倉市民病院 総合企画室
 ☎043-486-1151(代) 受付時間:9時~17時(土日祝祭日除く)
 ※お電話のかけ間違いにご注意ください。