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健康チェック

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「STaD×聖隷佐倉市民病院」教えて!『骨密度検査』ってどんな検査?

2019/01/31

骨量(カルシウムなど)は、20歳頃をピークにして年齢とともに少しずつ減少します。
そのため、骨密度検査の主な目的は、『骨粗しょう症』に対する診断や治療効果の判定、投薬治療による骨量変化の観察を行うことです。
皆さまが、安心・安全に骨密度検査を受けて頂く為、よくある質問をご紹介します。

『骨密度』ってなに?
 骨密度は、骨の強度を判定するための代表的な指標であり、骨の強度は、骨密度が70%・骨質が30%を占めているとされています。 
 骨密度検査では骨の中にカルシウムなどのミネラルがどの程度あるかを測定します。結果は、若い人の骨密度の平均値と比べて自分の骨密度が何%であるかで表記されます。
 当院では、二重エネルギーX線吸収測定法(dual-energy X-ray absorptiometry:DEXA)で測定しています。これは、2種類のX線を測定部位に当てることで骨成分を他の組織と区別して測定する方法で、日本骨粗鬆症学会のガイドラインにおいて推奨される検査方法です。

Q1. どのように検査するのですか?
 専用のベッドに仰向けで寝た状態で10分ほど検査を行います。動いてしまうと正しく測定できませんので、検査中は体を動かすことができません。検査部位により金属やプラスチックが検査の妨げになりますので、検査着に着替えていただくことがあります。

Q2. 被ばくの心配はありますか?
 胸部X線検査の約10分の1のX線を使用し検査を行っています。そのため、腰椎と大腿骨など数カ所の測定をしても1回の被ばく線量が多くなることはありませんので安心して検査を受けられます。

Q3. 骨密度検査の前に他の検査を行っても良いですか?
 バリウム製剤を用いた検査(胃や大腸)、核医学検査、造影剤を用いた検査を1か月以内に行った時は、骨密度の値に影響を及ぼす可能性があるため、担当医にご相談ください。

Q4. 骨密度検査の推奨年齢はありますか?
 女性の場合、閉経を迎えるとホルモンの関係上、骨量が低下し始めるため、閉経後、年に1回程度測定することが望ましいとされています。また、骨量変化の少ない20~40代のうちに一度測定を行うことで老年期の比較に役立ちます。
 男性の場合は、糖尿病や慢性腎臓病など骨粗しょう症の原因となる障害がなければ70歳くらいからの測定が推奨されています。

Q5. 骨密度の結果はどのように表記されますか?
 骨密度の結果は右記の数値で表しています。
 上段に書いてある数値(この場合は0.628g/cm2)は、検査時の骨密度の値です。
 中段に書いてある数値(この場合は62%)は、YAM値と呼ばれ、20歳から45歳までの平均値と比べての割合を表しています。このYAM値や血液検査などを用いて骨粗しょう症の診断に使用しています。
 下段に書いてある数値(この場合は75%)は、同年代の平均値と比べた割合を表しています。

聖隷佐倉市民病院放射線科 診療放射線技師 石田 拓未 ・ 多田 百未