まちづくりコラム

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佐倉を学ぶ:『NPOの新たな可能性 ~栄町観光協会の挑戦~』~第72回さくら塾フォーラム~

2008/12/18

佐倉を学ぶ:『NPOの新たな可能性 ~栄町観光協会の挑戦~』
講師:大久保靖夫さん(NPO法人栄町観光協会 理事長)

大久保さんは、全国的にもめずらしいNPO法人の観光協会の理事長を務められています。
観光庁もスタートし、ますます“観光によるまちづくり”は、成田空港の側である北総エリアにとって、様々な可能性を感じます。
今回は、NPO法人として新たな切り口で観光協会を運営されている大久保理事長に、NPOの今後の可能性から、観光によるまちづくりの熱い思いをお話ししていただきました!



『こんなにすごいぞ栄町!~よみがえれ住民パワー~』


昔々大旱魃が発生したとき、小さな龍が人々のために雨を降らせたことが原因で大きな龍の怒りに触れ、体を3つに切断されてしまったという言い伝えがあり、頭の部分は龍角寺(栄町)、胴の部分は龍腹寺(本埜村)、尾の部分は龍尾寺(八日市場市)にそれぞれ祀られており、現在でも各寺にその言い伝えが残っています。
そして、平成9年2月、小さな龍の思いを活かし、町民に夢や勇気を持って欲しい、との願いを込めて、栄町のイメージキャラクター「ドラム(龍夢)」が誕生しました。


現在も龍伝説として語り継がれている「龍角寺」の周辺には、千葉県最古の仏像「薬師如来坐像」(国指定重要文化財)や全国最大級といわれる「岩屋古墳」(国史跡)があり、約110基の龍角寺古墳群の中にある「千葉県立房総のむら資料館」には、町外をはじめ近隣から出土した遺物が展示されています。また、高浜虚子、水原秋桜子、高野素十、荒木東皐、篠田麦子といった多くの俳人が栄町を訪れて句を読み、町内に句碑として残されています。
歴史上の特徴 龍角寺古墳群の近くから、古代の役所跡が確認されており、古代より勢力を持った豪族がこの地に住んでいたことが伺えます。また、龍角寺にまつわる様々な伝説や龍角寺周辺に伝わる七不思議などが、現在でも伝えられています。


~共生(ともいき)お互い、いたわりあい、助け合い、生きている今を極楽、天国に~
・ 龍の子(思いやりと勇気と優しさをもった子供達)を作る
・ 里じいちゃん、ばあちゃん制度を作る
おじいちゃん、おばあちゃんの優しい気持ちが素直に子供たちにしみ込み、高齢者から、幼児まで仲良く会話し、助け合って行く。危険なことがあっても、うちの町の子だからと助け合えればと思う。(以前ハロウィンのイベントで、子供たちがお年寄りのところを回ってとても喜ばれた)
また、親が育った素晴らしい栄町で自分の子供たちを是非育てたい。そして、代々子供たちを栄町で育てて行くようになると、理想の栄町ブランドの子供たちが育成されるだろう。


大久保さんは、NPO法人栄町観光協会の理事長として、ドラムの里の運営をされています。(ドラムの里は、平成13年に建てられた、農産物直売所、レストラン、情報館、交流館 の4つからできている総合交流拠点施設です)
特に、地元のお母さんたちが地元食材を使って手作り料理を提供する「木もれ日レストラン」は、ドラムの里の人気の施設です。
初めから軌道にのっていた訳ではなく、3年の赤字運営の間、様々な改善と工夫を加えました。改善したいくつかの内容として、お客様を気持ちよくおもてなしするにはと、トイレの便座を温かくした事、業者に頼むと高いという理由で自らが設置し、料理の注文の受け方から、料理もおいしくなくてはいけないと研究し、今は大久保さん自身が進んで厨房に入り皿洗いをしています。やはり、一番大変なところをやらないと、スタッフの皆も付いては来てくれないだろうと仰っいます。その他にも、厨房で作業をしていると、お客様に受け入れられない食材がわかり、残り物を少なくする為のヒントが見つかる、日々努力です、と、どこか気恥ずかしそうにお話ししてくださる大久保さんの表情は、とても充実しているように見えました。


一日6~8時間も職務で、8万円の月収で、ここまで地域に愛情と希望を持ってまちづくりに取り組む姿勢は、本当に素晴らしいことだと思います。
最後に、人が生まれたら木を一本植えて、亡くなったら一本植える。自分と同じ年齢の木を見て家族と会話をしたり、誰かが亡くなっても、その木になって見守ってくれていると思える。限りある資源を未来の子供たちに残したい。後世に残していきたいとお話しくださいました。
ドラムの里を訪れた際には、是非大久保さんの熱い生のお話をお聞きください!

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