真剣な眼差しでフィルムを見つめるのは、「ワーナー・マイカル・シネマズユーカリが丘」で映写技師を務める加藤泰子さんです。
加藤さんは、ユーカリが丘駅前の上座で生まれ育ち、学生時代にアルバイトで「ワーナー・マイカル・シネマズユーカリが丘」のオープニングスタッフとして勤務。売店業務、チケット販売、事務職を経験後、5年前から映写室でフィルムを扱う業務を担当しています。編集作業では、配給会社から送られてくる新作映画などのフィルムを繋ぎ合わせます。フィルムスプライサーにフィルムをかけ、画面の乱れや繋ぎ目再生時に揺れが生じないよう、空気を押し出しながらテープで繋ぎ合わせていきます。上映した際、お客様が繋ぎ目に気付かず違和感なく映画を楽しんで頂くことが基本。映画館の心臓部である映写室での業務は、滞りなく上映を進めることを大前提に、映写機のメンテナンスや8つあるシアター全ての上映を管理する為、常に全シアターのタイムテーブル表を手に、各々の上映状況を見守ります。夏は雷が多く、停電に見舞われ復旧作業に追われる日もあり、毎日の天候状況にも注意を払います。編集や管理業務だけでなく、予告編成を考えるのも加藤さんの仕事。本編前に流す予告の編成を考える時は、この作品を観るお客様はどういった年齢層の方で、どんな予告を流したら楽しんでくれるだろうと、お客様の姿を描きながら作品を選び組み立てていきます。映写室の小窓から上映状況を確認する為に覗いた際、自分が編成した予告映像を観て、子どもがスクリーンを指さし歓声をあげた姿を目にした時は、本当に嬉しかったと語ります。また、シアターを出た子どもが何気なく漏らす感想にも心動かされることが多く、お客様と直接触れ合う機会はありませんが、映像を通してお客様と日々対話できる喜びを感じています。
加藤さん今夏おすすめの映画は、この仕事に就いていなければ観ることはなかったと話す「トランスフォーマー」。編集確認で観た際、とても面白く映写技師ならではの特権と笑みをこぼします。仕事が深夜まで及ぶ日もありますが「楽しい」と、充実の表情です。ワーナー・マイカル・シネマズユーカリが丘に足を運ぶ際には、上映を支える映写技師、加藤さんの存在もぜひ感じて頂きたいです。
(問)ワーナー・マイカル・シネマズユーカリが丘
TEL043-463-9922
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