『メタボリック・シンドローム』とよく耳にします。詳しく教えてください。
メタボリック・シンドロームとは、内臓脂肪型肥満に加えて糖尿病、脂質異常症、高血圧などの異常を複数併せ持っている状態で動脈硬化になりやすい状態のことをいいます。また、注目すべきは、糖尿病、脂質異常症、高血圧のひとつひとつの異常はごく軽くても、これらが重なりあっていると動脈硬化が急速に進行しやすいということです。ある日突然、心筋梗塞や脳血管障害になって生命を落としたり、重い後遺症を患ったりすることもあります。40歳以上の3人に1人はメタボリック・シンドロームに該当するといわれており、特に肥満傾向の方、お腹周りが気になる方は要注意です。
仕事が忙しい毎日です。ストレスも関係しますか?
強すぎたり長く続いたりするストレスは、心身にさまざまな不調をもたらします。ストレスとメタボリック・シンドロームの関係性は明確になってはいませんが、ストレスが自律神経や内分泌系に働きかけることで、インスリンの働きを阻害する・善玉コレステロールが低下するなど、メタボリック・シンドロームの要因と考えられるいくつかの指摘がされています。
食事が唯一の楽しみです。できたら減らしたくないのですが…
食事を摂らずにダイエット!という話をよく聞きますが、必要な栄養素が不足したり我慢によるストレスなどいいことはありません。3食のバランスを考えて1日に必要な栄養素はしっかりと摂りましょう。食事量を適切にコントロールすることも大切ですが、糖分・塩分の摂りすぎは禁物です。うっかり摂りすぎると肥満や高血圧を誘発し、メタボリック・シンドロームの要因となりますので、厚生労働省の提唱する「食事バランスガイド」などを参考に、ご自身の食事を見直してみるのもよいと思います。調理の工夫によりカロリーも減らせます。また、運動に最適なこの季節、健康で活力ある身体を維持するためにも毎日の生活に積極的に運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。運動習慣のない方は、ウォーキングやサイクリングなど低~中度の運動から始めてみることをお勧めします。食事のコントロールが難しい方には特にお勧めします!
漢方が効くと聞いたのですが?
漢方の中にはメタボ対策として用いられる処方もあります。ただし、体質によって処方される薬が異なるため、使用する場合は専門医や漢方を取り扱う薬局に相談してみると良いでしょう。生活習慣の改善とあわせて漢方を取り入れていただくことがより効果的だと思います。
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第4回STaD健康チェック「メタボじゃない?と言われました…」 | トピックス | すたっとTV
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久保田 亨先生