Q1:白内障により視力が低下しています。どのようにすれば改善しますか?
また、手術となる基準を教えてください。
A1:現在のところ、進行してしまった白内障を回復させるには、手術以外の確実な方法はありません。点眼薬もありますが、これは進行を遅らせるだけで、白内障を改善する効果はありません。
手術の時期を決める基準は、一概に視力がいくつ以下になったら必要とは決められません。生活パターンは、人それぞれで、例えば車の運転をしている人は、免許の更新が厳しくなったら手術を受けるのがよいし、新聞を読むのが日課の人は新聞が読みにくくなったら手術を受けるのがよいと思います。少し先延ばしにしても手遅れになることはありません。
手術はここ最近で、かなり安全・短時間に行えるようになりました。合併症が全く起こらないとは言い切れませんが、ご本人が不便を感じたら受けるのがよいと思います。
Q2:医師により手術方法は違うのでしょうか?
A2:細かな方法は医師により異なる場合がありますが、大筋ではほとんど一緒と思います。
すなわち、眼球の黒目と白目の境目あたりに3mmほどの切り込みを入れて、そこから器具を入れて、白内障の袋に穴を開け、濁っている中身だけを超音波で砕いて吸い取り、残した袋の中に水晶体のかわりとなる人工の眼内レンズを挿入します。通常局所麻酔で20〜30分の手術です。
Q3:手術する場合の入院日数と費用を教えてください。
A3:当院では、1泊2日の入院で行っています。入院設備がない医院などでは、日帰り手術で翌日外来受診をしてもらっているところもあります。
入院医療費は総額で約20万円になります。患者さんに負担していただく費用としては、健康保険の負担割合が3割であれば概ね6万円、1割であれば2万円になります。これに食事代、個室を利用された場合はその料金などが加算されます。
STaD TV webは「まちづくりメディアSTaD」誌面との融合型映像配信サイト!北総エリアのまちづくり情報をお届けします。
第20回STaD健康チェック『白内障の治療について教えてください』 | トピックス | すたっとTV
健康チェック
眼科主任医長 谷合 厚