Q1.肩こりに悩まされています。これからの寒い季節にはさらに辛くなります。
自分で軽減できる方法があれば教えてください。
A1.まず、ご自身の身体と生活習慣、姿勢などを見直すことから始めてください。家、職場などでの姿勢、視力低下、眼精疲労、不眠症、ストレスなども肩こりの原因となります。特に女性の方は、低血圧、貧血も多く認められます。血流が減少すると、さらに「こり」を悪化させてしまいます。寒さを感じないように、身の回りの環境を意識することが大事です。後頚部の筋、僧帽筋、肩甲帯の筋肉の運動とストレッチは血流を改善します。また、お風呂で筋をほぐすことも効果的です。「こり」がひどくないうちにホットパックを利用した温熱療法も家庭で簡単にできます。
Q2.病院での肩こり治療にあまり馴染みがありません。どのような治療方法があるのか教えてください。
A2.整形外科のみならず、耳鼻科、眼科領域の疾患も肩こりをきたします。内科領域では高血圧も肩こりの原因として無視できない病態です。基礎疾患がある場合は、まず、その治療が先決ですが、並行して肩こりの治療をすることも可能です。貧血がある場合は、組織の酸素も不足します。血液検査で貧血を指摘された方は、貧血を治療することが大切です。タバコの習慣がある方は、厳しいようですが、まず禁煙していただきます。
他に原因が見つからない、慢性の「肩こり」は、多少時間がかかるかもしれませんが、根気よく生活習慣の改善と、治療を受けることをお勧めします。まずはご自身のことを詳しく聞かせていただきます。
そして首から肩、背中を十分触診させていただきます。「痛い」と感じるトリガーポイントがある場合は、局所麻酔薬の注射をすることがほとんどです。細い針を使用しますので、痛みはそれほど感じません。
一時的でも痛みをとることで、血液の循環が良くなり、徐々にですが「こり」が改善します。肩こりと片頭痛で長年悩んでいた方が、数回のブロック注射で空が晴れるように良くなったケースもあります。 他の神経ブロック、薬物療法も取り入れることもあります。
STaD TV webは「まちづくりメディアSTaD」誌面との融合型映像配信サイト!北総エリアのまちづくり情報をお届けします。
第17回STaD健康チェック 『肩こりの治療について教えてください』 | トピックス | すたっとTV
健康チェック
肩こり外来 医師 中田 研治