毎年11月14日は、『世界糖尿病デー』です。今年のテーマは『連携による糖尿病治療の継続』となっています。日本でも、11月14日~20日まで糖尿病週間として各地でイベントが開催されます。
現在では成人の4人に1人が糖尿病予備群ではないかといわれ、国民病といっても過言ではないくらい糖尿病患者数は増加の一途をたどっています。糖尿病やその予備群の方に大事なことは、まず自分の体の状態を把握していただくことです。「症状がないから大丈夫」や「先生に“糖尿病の気がある”とだけ言われた」という声も多く聞かれます。糖尿病の初期は症状がないことが多いため、そのまま放置され気がついたときには合併症が進んでいるということがあります。まずは糖尿病を予防したり、悪化しないよう、そして合併症が発症・進行しないよう生活習慣を見直したり、適切な治療を受けることが必要です。
『糖尿病』はどのような病気か簡単に説明しますと、血液中のブドウ糖(血糖)が多くなっている状態です。人が元気に生きていくにはエネルギーが必要です。そのために私達は食事をとりますが、食事をすると体の中にエネルギーの素となる栄養素がとりいれられます。通常はこの栄養素をうまくエネルギーに変えて体の中で使われます。しかし糖尿病になると、栄養素がうまくエネルギーに変えられず血液の中にブドウ糖としてそのまま残ってしまい、血糖値が高くなるのです。さらに放っておくと眼や神経、腎臓、そして心臓や脳などに障害がおきてしまうのです。このような状態になるには2つの原因があります。まずは体内に取り入れられた栄養素をエネルギーに変えるには、皆さんの体にあるすい臓からでているインスリンというホルモンが必要になりますが、このインスリンが何らかの原因で分泌不足(インスリンが足りない状態)になるのです。そのため、いくら栄養素が十分にあっても体が利用できず高血糖となってしまいます。2つ目の原因は、肥満や食べ過ぎなどでインスリンの効果が十分に発揮されないことです。この2つの原因それぞれ、もしくは2つ組み合わさった状態が血糖値をあげてしまう原因となるのです。このような状態を予防したり改善するためにも今のご自身の体の状態を知っていただくことが重要です。
昨年に引き続き、今年も当院で「糖尿病週間のイベント」を開催します。昨年度は260名以上の方にご参加いただきました。
日時…11月17日(木)、18日(金) 9:30~12:00
場所…正面玄関ホール
内容…身長・体重、血圧、血糖値(簡易測定)などの測定
希望がある方には生活相談や栄養相談を実施いたします。以下に血糖値の目安となる表を示しました。いつもの健康診断は空腹時が多いと思いますが、今回のイベントでは、食後の血糖値など測ってみてはいかがでしょうか?食事を摂った時間を覚えておいていただき、病院にお越しください。昨年同様、粗品も用意しております。日ごろの悩みを看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師などがお応えします。ぜひ、皆さまでご来院ください。また、「総合病院で診てもらいたいけど、普段は近所の病院に行きたい」や「診察の待ち時間を減らしたいけど、何かあった時は総合病院で・・・」という皆さまの声にお応えすべく、当院では近隣の診療所やクリニックと連携し、皆さまの生活状況に応じた診療体制の提供をさせていただいています。ご興味のある方はイベント当日、スタッフまでお声かけください。
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STaD×聖隷佐倉市民病院「今年もやります! 糖尿病週間イベント」 | トピックス | すたっとTV
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糖尿病看護認定看護師 高橋弥生