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STaD×聖隷佐倉市民病院『糖尿病網膜症について』 | トピックス | すたっとTV

健康チェック

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眼科 医長 芦澤 純也(あしざわ じゅんや)

STaD×聖隷佐倉市民病院『糖尿病網膜症について』

2013/12/25

 日増しに寒さが加わってまいりましたが、皆様の体調はいかがでしょうか。
 今回は、糖尿病や糖尿病網膜症に対する意識の向上の必要性とH26年1月11日(土)に予定されています市民公開講座について書かせて頂きます。
 現在、日本の糖尿病患者数は年々増加傾向であり、日本の人口の約8%が糖尿病であると言われています。その約半数が合併症を予防するために必要な血糖値の管理ができていない状態です。
 糖尿病網膜症は、糖尿病腎症・神経症とともに糖尿病の3大合併症の一つであり、我が国における失明原因の第2位であります。糖尿病になったのち数年から10年以上経過して発症すると言われています。早期には自覚症状が現れにくく、かなり進行するまで自覚症状がない場合もあります。自覚症状がある時には、網膜症がかなり進行している可能性が高いです。
 現在、眼科的な技術は進歩しておりますが、重症化した網膜症に対しての治療は困難であります。その場合、失明は免れてもかなりの視力低下を認めてしまいます。そのために定期的な眼科健診が早期発見と治療に重要でありますが、糖尿病患者の約4割の方が眼科の定期検査を受けてないと報告されております。以前から言われていることではありますが、やはり糖尿病やその合併症に対する認識とそれに対する意識の向上が必要でないかと私は考えています。
 そこで、患者自身で血糖値の指標であるHbA1c値に注意を払い、合併症のチェックを定期的に受けてもらうのに役立つものとして糖尿病連携手帳があります。糖尿病患者の約7割の方々が活用していないのではないかと言われておりますが、それを使用することにより糖尿病と糖尿病網膜症をふくめた合併症の認識と意識が向上するのではないかと思われます。
 1月11日(土)の市民公開講座では、「糖尿病網膜症治療に対する体験学習」と題し、講演を行う予定です。糖尿病網膜症の病態、症状、治療に関する情報を提供致します。また、糖尿病治療に対しての食事と運動療法、内服やインスリンを含めた注射薬療法、血糖測定や糖尿病合併症に対する対策、糖尿病連携手帳の活用の仕方など、いくつかのグループに分けて説明を行う予定です。これを機会に糖尿病治療や糖尿病網膜症を含めた合併症に対する意識が少しでも向上すればと考えております。
 現在、自身が糖尿病治療を行っている方や身近な方が治療を行っている方、糖尿病に対して御興味がある方々もお時間があれば足を運んで頂ければと思います。皆様の御参加をお待ちしております。


聖隷佐倉市民病院健診センター
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