認知症予防ドックをご存知ですか?
~あなたとあなたの大切な家族のために~
「認知症の予防」と聞くと、皆様どのようなイメージを持たれますか?
当院健診センターでは、“認知症予防ドック”を8月1日から開始しました。 どのようなドックなのか?有田所長が紹介します。
Q1. 認知症とはどんな病気ですか?
認知症は、単なる老化ではなくあくまでも脳の病気で、認知機能の低下(「物忘れ」や「時間や場所が分からなくなる」などの症状)から始まり、次第に進行して10年ぐらいで寝たきりとなります。認知症の中で一番多いアルツハイマー病は、脳にアミロイドβというゴミが溜まり、記憶に関係する海馬という脳の部分が障害されて「物忘れ」がひどくなります。やがて脳全体に広がって様々な症状が出て重症化します。
Q2. 認知症の予防がなぜ重要なのでしょうか?
認知症は一旦発症してしまうと進行を若干遅らせることはできますが、有効な治療法は現在ありません。50歳ぐらいからの予防が理想的ですが、年をとっても発症する前の段階「軽度認知障害(MCI)」で発見すれば認知症の発症を予防することができ、少なくとも発症する時期をずっと遅らせることができます。
Q3. 認知症予防ドックの内容を具体的に教えて下さい
認知症の中で約60%と一番多くを占めるアルツハイマー病の発症予防を主な目的とし、認知機能テスト・採血検査・脳MRI検査(VSRAD)などを行います。結果、健常なら一般的な予防のお話をします。万一「軽度認知障害(MCI)」と診断されたら、より積極的な予防指導(生活、運動、栄養指導など)を行い、3ヵ月後・6ヵ月後とその後のフォローも出来るようになっています。また、当センターで以前より行なっている脳ドックとの違いは、ざっくり云えば、脳ドック=脳卒中の予防のため、認知症予防ドック=認知症の予防のためとなります。
・ドック当日:
問診→血液検査→脳MRI検査(VSRAD)→認知機能テスト
・約2~3週間後:
医師による結果説明→管理栄養士による栄養相談→保健師による保健相談・運動指導→※フォローアップ相談(3ヶ月後・6ヶ月後)
※別途費用が発生します。
最後に、人口の高齢化により認知症を患う方が増えており、元気で長生き「健康寿命」を阻む一大要因となっています。また、ご家族にも介護の問題が重くのしかかってきます。認知症は予防することが出来ます。50歳代以降に「物忘れ」が気になりはじめたらぜひ「認知症予防ドック」をご活用ください。怖いことはありません。現状を知り認知症を予防することは本人、大切な家族、ひいては社会の幸せにつながると思われます。
副院長 兼 健診センター 所長 有田 誠司
保健師 高柳 美奈子
管理栄養士 西原 律子
●お問い合わせ/聖隷佐倉市民病院健診センター 043-486-0006
●予約受付時間/月~金曜日 8:30~17:00
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