(1)当院の透析センターの歴史
当院透析センターは、国立佐倉病院の透析施設17床から始まりました。現在は101床に増床し、多くの患者さまに利用して頂いております。治療が必要な方々に選んでいただける病院を目指し、邁進してまいります。
(2)血液透析について
腎臓には、尿を作る、体の中のバランスを整える、血圧を調節する、ホルモンを作るといった働きがあります。腎臓が悪くなってしまうと、これらの機能が著しく低下し体の中に水分と老廃物が蓄積されていきます。
血液透析とは、この腎臓の一部の機能を機械が代行し、体内から余分な水分や老廃物を取り除く治療です。この治療では、水がたくさん必要となります。当院では、厳しい基準をクリアした綺麗な水(ウルトラピュア)を使用しており、『オンラインHDF』という治療法を提供しています。ウルトラピュアな水を使用することで、長期的合併症の予防効果が期待できます。実際の治療は、事前にシャント(動静脈短絡路)と呼ばれる血管を手術によって作製し、そこに透析用針を2本穿刺することから始まります。ここから血液を取り出し、浄化した血液を体内に返します。治療は、週3回、4時間程度実施します。透析中は血圧低下や気分不快などを起こすことがあるため、臨床工学技士や看護師でサポートし、安全・安心な治療提供に努めています。
(3)透析センターの機能
血液透析治療は多くの患者さまが同じフロアで治療を行いますが、個室が3部屋あり、流行りものの感染症などにも対応可能です。また移動可能な透析機器も1台あり、集中管理が必要な際の病棟での透析も対応可能です。
(4)その他の腎代替療法
腎代替療法には血液透析の他に、腎移植や腹膜透析があります。これらはお互いに相補的な役割を果たしており、自分に合った治療法を選択できるよう支援しています。
(5)透析センターのスタッフ紹介(臨床工学技士、看護師)
臨床工学技士はシャントへの穿刺をはじめ、透析中の患者サポート、透析条件のアセスメント、シャント管理や厳重な水質管理を行っています。また、透析で扱う機械の操作やメンテナンスを行っています。
看護師は透析を行いながらも、自分の生活を楽しみながら過すことができるように、食事、体重、血圧、服薬などの生活支援や、透析に対する不安などの気持ちを理解し援助を行っています。また、自分の足で通院できるように、足の痛みや傷に対するケアも行っています。そして・・・何よりも、患者さまの人生の物語りに触れさせていただきながら、一人ひとりの日常の営みを支えたいと願い努めています。
臨床工学室 臨床工学技士 阿部 拓馬 ・ 福元 麻衣子/透析センター 看護師 石村 和美
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「STaD×聖隷佐倉市民病院」透析センターってどんなところ? | トピックス | すたっとTV
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