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STaD×聖隷佐倉市民病院「医療における放射線被ばくとは」 | トピックス | すたっとTV

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STaD×聖隷佐倉市民病院「医療における放射線被ばくとは」

2021/01/27

はじめに、そもそも放射線とは・・・
 普通に生活していても、年間約2.4ミリシーベルト(世界平均)の放射線を自然界から受けています。自然放射線の量は、地域により差があります。
 放射線というと、原子力発電所や病院での被ばくのような人工放射線を連想しますが、自然界にもいろいろな種類の放射線が存在しています。大地からの放射線は、地球誕生から存在する地球上の放射性物質に由来しています。また宇宙からも放射線が飛んできますし、大気中から放出される放射線もあります。また人の体の中には、食物から取り込まれる放射性物質もあります。
 これらの自然放射線の量は世界平均で年間約2.4ミリシーベルトですが、日本での平均は約1.5ミリシーベルトと言われています。

放射能と放射線のちがい
 放射能と放射線、耳にしますがその違いは何でしょう?
 放射能は放射線を出す能力のことです。放射性物質は放射能を持つ物のことを示します。
 放射線は放射性物質から出た物を示します。
 電球と光の関係に置き換えると想像しやすいです。

そもそも放射線を限りなく少なくすれば…
 被ばくを抑えるならば、限りなくX線量を低くすればいいと考えられます。限りなく減らすと、レントゲン写真の画質が著しく低下してしまいます。
病気をパンダの写真で例を挙げます。放射線が高いほどはっきり絵を認識できます。一番右だと何の写真だか分かりません。
 しかし、真ん中の写真でもパンダであることは分かります。
 ぎりぎりパンダ(病気)と分かる放射線量を検討して、検査で使用しています。

がんのリスクについて
 これは放射線を浴びた量とそれに対するがんになるリスクを表にしたものです。
 レントゲンやCT検査で浴びる放射線量は胸部レントゲンで0.05ミリシーベルト、胸部CTで10ミリシーベルトと検出困難の部類となっています。

私たち放射線科は、患者様に利益をもたらし、身体にできるだけ負担をかけない様に検査をしています。安心して検査を受けてください。


放射線科 防護委員会 向井拓也