今年2月、「佐倉ばら会」による「佐倉ミステリーローズ調査プロジェクト」が発足しました。
「佐倉ばら会」は、バラやガーデニング愛好家である会員相互の親睦をはかるとともに、バラの文化・継承および発展に寄与することを目的に2010年に発足。現在約70名が所属しており、市内小・中学校と公共施設の花壇造りを中心に、剪定講習会や講演会など、バラの普及活動に尽力しています。
数年前に「佐倉ばら会」の名誉会長でもある堀田正典氏から依頼を受け、堀田家の敷地内に咲くバラを調査。大きなモミジに覆いかぶさるように咲いていた巨大なバラは、花弁数が多く濃淡入り混じる渋みのある花色が特徴で100年程前にヨーロッパで作出された品種と推測されています。歴史と文化のまち・佐倉では、由緒不明のバラを目にすることもあり、発足10周年を迎えた「佐倉ばら会」の新たな取り組みとして、市内に残る名前や由緒不明のバラを調査し後世に伝えていこうと、「佐倉ミステリーローズ調査プロジェクト」をスタートさせました。
プロジェクトチームは、「佐倉ばら会」を始め、市と協働で「佐倉草ぶえの丘バラ園」を運営管理する「NPOバラ文化研究所」研究員や農学博士など、約10名で構成されています。現在、市内約10箇所で調査が進められており、5月上旬には個人宅の庭園を調査員が訪ねました。調査員2名が調査票とメジャーを手に樹高や樹形、葉色、花弁数など、約50項目で入念に確認していきます。また、所有者への聞き取りに加え、葉、花弁、花柱など部位ごとに解体し、ルーペを使いながら細部にわたって形態を調べました。6月中旬には調査報告会を開催。季節ごとの現地調査を継続し、約1年かけてデータを収集・整理、専門家による遺伝子解析等を経て、調査成果を冊子にまとめ発表するとともに、「佐倉草ぶえの丘バラ園」に佐倉ミステリーローズコーナーを開設する予定です。
この日、調査に協力した所有者は「大事にしていかないといけないですね」と、75年以上継承され、庭園の一角で四季を告げてきたバラに感慨深げな様子でした。
プロジェクトを通じて、後継者不足等による過疎化で失われつつある貴重なバラの種の保存に努めるとともに、佐倉のミステリーローズ発見への夢と期待が高まります。
(問)佐倉ばら会 事務局 TEL:080-5966-1187
HP: http://rose-society.sakura.ne.jp
(問)NPOバラ文化研究所 TEL:043-486-9356
※「佐倉草ぶえの丘バラ園」では、ボランティアを募集中!
バラや草花、DIYが好きな方、お待ちしています。
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エリアトピックス
堀田家のバラと市内各所の調査中のバラ(一部)
調査の様子
花弁数の確認