現在日本人女性のかかる癌で一番多いのが乳がんです。
罹患率のピークは40才代後半、死亡率のピークは50才代後半にあります(30才~50才のがん死因の1位です)。
乳がん検診をしましょう
厚生労働省は平成12年3月に、50才以上の女性は2年に1回は乳房X線検査を受けましょうと勧告を出しました。(平成16年4月には40才以上の女性となります)
乳房X線検査は、以前から乳がんが非常に多い欧米では、一般に広く行われている検診方法です。欧米では、今もなお乳がんは増え続けていますが、1990年に入ってから死亡率が減り始めました。7~8割の女性が定期的に乳房X線検査を受けている効果が出てきたのです。しかし、X線検査だけですべての乳がんを探し出せるわけではありません。30代40代の乳腺組織が密で厚い時期の乳房は超音波(エコー)検査の方がよくわかる場合も多く、また頻回の自己検診による丁寧な検査は、次の検診までの乳房を守る大事な方法です。以上をまとめてみますと、乳がんには3つの方法があります。
(1)視触診法
(2)X線検査(マンモグラフィ)
(3)超音波(エコー)検査 です。
(1) 視触診法
視触診法には、医師が検診時に行うものと、本人が自己触診する自己検診法があります。大事なのは、自己検診として行う視触診です。1cm未満のしこりは触知困難ですが、1cm以上のものは注意深く触るとわかる場合が多く、丁寧に続けていると少しの変化にも気付き乳がんの早期発見ができます。
(2) X線検査(マンモグラフィ)
X線検査は、検診の場合には、左右1枚ずつ撮影します。乳房を片方ずつ圧迫板で内側と外側から挟んで、なるべく薄く延ばして写真を撮ることにより、異常陰影が写し出されます。少し圧痛を伴う場合がありますが、痛みを強く感じる場合は、遠慮なくおっしゃって下さい。2年に1回写真を撮ることにより経年の写真と比べることができ、変化を早く見つけやすくなります。写真でわかる異常陰影とは腫瘤影や微細石灰化のことです。特にわずかな微細石灰化から早期がんを見つけることができます。
(3) 超音波(エコー)検査
乳房エコー検査は、腹部エコー検査と同じようにゼリーを塗って超音波をあて、乳房の様子を画像にして見ます。手では触知困難な1cm未満の小さなしこりも見つけることができます。X線検査が得意とする微細石灰化を見つけるのは困難な場合が多いのですが、乳腺組織が密で厚い乳房でも良くわかる利点があります。
●乳がんは誰でもかかる可能性があります
すべての女性が自己検診を毎月行った上で毎年X線検査やエコー検査を用いた乳がん検診を受診すれば、日本も増え続けている乳がん死にストップがかかるでしょう。
乳がんのリスクの高い方(母親とか姉妹、叔母などに乳がんの方がいる、出産経験がない、肥満があるなど)は、特に毎年エコーやX線を用いた検診を受けることをお勧めします。
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【撮影の様子】