年末は年の瀬の慌しさにつけこんでか、空き巣や車上ねらいなどの犯罪が多くなる時期です。そんな地域の安全を守るとともに、健康作りを目的に町内を歩く皆さんをご紹介します。
パトロールの模様をご覧頂けます。
「行動する仲間」。アクションクルーと名付けた由来には、即行動に移すという会員たちの強い意志が働いています。アクションクルー宮ノ台、通称ACMは、平成15年に発足。当時、頻繁に発生していた空き巣などの犯罪状況に危機感を抱き「自分達の街は自分達で守ろう」という思いのもと結成しました。会は自治会の枠にとらわれず、宮ノ台1丁目から5丁目までの有志、約20名が集結。時間帯を一定にせず日々、会員達が自主的にパトロールを行っています。
取材で伺ったこの日は15名が参加。出席率が高いのも特徴です。会では、出欠席を申告する形をとらず、会員それぞれが、自分の体調やスケジュールと相談しながら、自主判断で活動しています。「無理のない範囲で活動することが、出席率の高さであり、息の長い活動に繋がる」と、世話人の末光さんは話します。
パトロールは、宮ノ台町内約1500世帯を1時間半以上かけてくまなく回ります。ACMにとってのパトロールは、防犯だけでなく、健康作りも目的としています。パトロール時のウォーキングは、互いの健康確認の場であり、仲間同士の親睦にも繋がります。また、地域コミュニティの充実をはかることを大切に、町内のゴミ拾いや、地元・青菅小学校の生垣の剪定作業もボランティアで行っており、学校行事にも多く参加しています。パトロールのルートには小学校も組み込まれ、校庭で遊ぶ子ども達に、笑顔で声かけをする会員達の姿が見られました。防犯活動では、ビデオカメラを持参する会員もおり、パトロール中、犯罪に遭遇した場合や不審車両を確認した際に映像で記録するよう備えています。町内での犯罪情報のやりとりも即対応をモットーに、会の中でのネットワーク化も進んでおり、ホームページを活用した情報交換のスピードは、会の自慢の一つです。そのような姿勢で防犯活動に臨みながらも、楽しみは仲間同士のお喋り。休憩場所の公園では、趣味の話といった日々の情報交換で、会員一同盛り上がり、笑い声に包まれます。
日本の経済成長を支えた50〜80歳代の経験豊富な皆さんが、健康と仲間作り、そして自主防犯を通しての地域コミュニティの充実を目指して集い、行動を起こす。そこには、これまで自分達が生きてきた利害関係が渦巻く社会とは異なり、これからの自分の人生を豊かにしてくれるであろういきいきとした仲間同士の姿がありました。そして、その仲間は、会員や住民がSOSを送った時には、即アクションを起こすことができるかけがえのないクルーなのです。
問)アクションクルー宮ノ台
世話人 末光さん
043(462)5668
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