毎月1・3日曜日に、自分の木工道具一式を手に続々と集まるのが、木工を趣味とする「四街道サンデー木工倶楽部」の皆さん。国道51号沿いにある作業所からは、のこぎりや金槌の音が響きます。
会長の今関さんに会の活動についてお話を伺いました。
6つの作業所を配する広々とした敷地に、約90名が集まって木工に汗を流している姿は壮観で熱気を帯びています。
四街道サンデー木工倶楽部は、昭和59年に建材業を営む元大工の棟梁、岡田昭五郎さんの呼びかけで発足。当初は5名程であった会員が、現在では約140名を誇る大きなサークルに成長しました。木工技術の向上と親睦を目的に活動しており、経験年数に応じた班分けで教習を行っています。1年目は、のこぎり、カンナ、ノミの3種の道具の手入れと扱い方の基礎教習。指導は3年目の会員が担当、指導を通して基礎を再確認します。2年目は梯子作り。角材を縦切りに、幾多の穴をあけ木材を組み込み竹釘で止めるといった作業は、木工作業に関する総括的要素が数多く入った格好の題材です。作業所の増築に取り組んでいるのは、3年目の皆さん。先輩会員が作った設計図をもとに、土台の取り付けなど綿密に行っていました。敷地内の杉を切り出していたのは、6年目の皆さん。作業所の天井の梁に使用します。別室では床の張替え作業が、10年以上のベテラン会員によって手際良く進められていました。経験年数に関係なく、作業に取り組む姿は皆、夢中。整然と分けられた班と指導者の編成は学校の雰囲気です。
平均年齢65歳。30〜80歳代の会員が木工という共通の趣味のもと活動を共にしています。機械でなく、昔から伝わる道具を使って木を切り、削り、刻み、組むといった手作りの作業は、日本の木造建築技術の価値に触れる貴重な機会と、会長の今関さんは話します。趣味とはいえ刃物類は使い方を誤ると怪我を負います。活動始めに注意事項や報告・連絡・相談を伝える朝礼、準備運動を行って安全に留意する姿勢は、豊富な社会経験を積んできた世代ならではの真摯なもの。
趣味で始め習得した技術が、個人から家庭、そして地域で活かされていきます。自宅の簡易リフォーム、市内の保育園や小学校、公園の遊具補修など、四街道サンデー木工倶楽部で学んだ確かな技術が、色々な場で多くの笑顔を咲かせています。
(問)四街道サンデー木工倶楽部 今関さん
043(423)1939
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