NPO法人栄町観光協会
千葉県立房総のむらに隣接する栄町総合交流拠点
「ドラムの里」の「木もれ日レストラン」を経営
する栄町観光協会は、全国的にも珍しいNPOで
す。理事長の大久保靖夫さんにお話を伺いました。
NPO法人栄町観光協会は発足して3年。12年間続いた前身の任意団体から、栄町総合交流拠点「ドラムの里」が指定管理者制度を受けたことを機に運営を担いました。当初目指した社団法人での運営は、町の規模を考えると難しくNPOでの運営を選択。累積赤字からの出発は、銀行からの融資保証を受け、主体となるメンバー約10名で再スタートを切りました。メンバーは、志を同じくする栄町内の主婦、会社員、団塊世代の方などで、労働時間に釣り合わない少ない賃金で年々赤字を減らし、皆の努力の結果、発足3年目で利益を生むまでに成長しました。 運営の要は「木もれ日レストラン」。従来の効率を優先した食券販売から、人と人との触れ合いを大切にした接客による注文に切り換え、ソフト面の充実をはかりました。料理は全て手作り。食材は地場産にこだわり、併設する直売所の地元新鮮野菜を使用、素材を活かした体にやさしい味わいです。一番人気の木もれ日御膳は、隔月で季節のメインディッシュを考案。料理を支えるのは、地元栄町の主婦の皆さんです。厨房では息の合った動きで常に作りたてを提供。料理の味が評判を呼び、今では県内外から多くの方が来店するようになりました。この日は、鎌ヶ谷から30名の団体客が来店。協力団体である栄町生活改善グループによる太巻き寿司が、お客様の目も喜ばせます。理事長の大久保さん自身も積極的にホールに立ち、お膳を運んだりお茶を淹れたりと大忙し。お客様との会話も大切にしながら接客に励みます。また途中、皿洗いにも奮闘。皆が嫌がる作業を自ら率先して行うことでリーダーシップを発揮しスタッフを牽引します。お客様が料理を残した際には、何がいけなかったのかを考え、調理スタッフと情報を共有して料理の改善に取り組みます。お客様から貰う「美味しかった、また来ますね」の言葉が、何よりのご褒美。一期一会を大切に、スタッフ一同心を込めたおもてなしを心がけています。
レストラン運営だけでなく、ドラムの里の自然を活かした巣箱作りやキャンプといった様々なイベントも企画。秋に初めて試みたハロウィンの催しは、高齢者と子ども達を結ぶ交流の機会になりました。
栄町に住む子どもから高齢者までが「今」を楽しみ輝くことができる、誰もが「栄町に生まれて良かった」と言えるような町の姿を夢に描き、大久保さんは今日も「ドラムの里」に早朝から向かいます。
(問)NPO法人栄町観光協会
TEL0476-80-0010
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