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市民公益活動団体紹介

市民公益活動団体紹介「NPO法人竹研究会」vol.1 2009年3月 

2009/02/20

春の味覚タケノコは、3ヶ月も経つと竹に姿を変える。竹は解明されていない事柄が多い不思議な植物。竹に魅せられ、竹による癒しの空間造りに力を注ぐ田代武男さんをご紹介します。

NPO法人竹研究会の理事長を務める田代武男さんは、福岡県久留米市出身。実家が植木業を営んでいたこともあり、植物への関心は高く、高校時代に近所の神社で見た珍しい竹との出会いから研究が始まりました。田代さんが目にした不思議な竹は、突然変異から幹が黄色く緑の線が入った「金明孟宗竹」。後に国の天然記念物に指定される貴重品種です。その特性に着目し自宅の庭に植栽したところ評判を呼び、成田国際空港からの依頼で1978年の開港時に35本の金明孟宗竹を寄贈。日本の風景を演出する役割として、現在も渡航客の目を楽しませています。更に竹の突然変異の特性を活かして金明孟宗竹から、幹全てが黄色の「黄金孟宗竹」を生み出すことに成功。現在、芝山町に300本の黄金孟宗竹を育てており、眩い輝きを放ちます。竹の開花周期はとても長く、一般に交配による品種改良は困難とされています。田代さんは約40年に渡る研究の中で、竹が三層構造であることを解明。突然変異の層を持つ竹を集めて栽培研究を重ね、様々な品種を生み出しました。葉の部分が真っ白な「白い竹」への品種改良にも成功、地元・四街道市で植栽しています。また、成田市には5000坪の土地に「百竹園」と題した百種類の竹を鑑賞できる竹林を造成中です。竹には人の心を癒す力があると語る田代さん。竹の造形美、風に揺れる音、美しい色で、森林セラピーならぬ「竹林セラピー」として、多くの人に癒しを与えたいと夢を膨らませています。
里山の竹害が伝えられる中、将来的にはバイオエタノールの燃料として活用できる新しい時代にあった竹の利用法を研究中。また、黄金孟宗竹のタケノコは、えぐ味がなく柔らかく美味しいと評判なことから、新たな特産品の可能性にも期待を寄せています。
竹の美しさと神秘に魅せられ没頭する田代さんの研究はこれからも続き、その魅力は個から公へと伝えられていきます。

(問)NPO法人竹研究会(田代さん) 
   TEL090-2328-0116