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市民公益活動団体紹介 | TVチャンネル | すたっとTV

市民公益活動団体紹介

市民公益活動団体紹介「地域で活動する市民公益活動団体を応援!」

2020/05/29

ひとたび足を踏み入れると、ヒンヤリとした澄んだ空気に包まれ、輝く緑と美しい野鳥のさえずりが迎えてくれます。
 印西市高花の住宅街に隣接する「草深の森」は、NPO法人ラーバン千葉ネットワークの活動拠点であり、15年以上前から環境整備を進めています。以前は、見通しの悪い敬遠されるような暗く鬱蒼とした森でしたが、生い茂る篠竹に苦労しながら入り口から少しずつ刈払い機で刈り取りしていき環境を整えていったところ、自生していた様々な林床植物が発芽し、本来の姿を現すようになりました。現在も希少植物の存在を注視しながら毎月整備活動に励んでおり、人の手が行き届いたことで市民に親しまれる森へと成長しました。春の森にはジュウニヒトエやショカッサイなどの花が咲き、この日も自然観察やウォーキングなどを楽しむ人が次々に訪れ、発足当初からのメンバーで副理事長の丹澤正直さんは「信じられないな」と思わず呟きます。
 NPO法人ラーバン千葉ネットワークは、2000年に旧町在住の3名で発足。会の名称に用いたラーバンは、「rural」(田園)と「urban」(都市)の造語です。開発された都市と数千年前から息づく田園風景が近接する“自然と都市の調和”が印西の最大の魅力であり、里山の保全には地元の農家を守ること。農家を守るためには地域住民が地産地消を意識することが重要で、環境保全はもちろん地域経済の循環にも繋がると唱えます。現在では約40名の会員数となり、活動を通して新旧住民の交流も深めています。
 草深の森では春に植物観察会、秋に音楽会、そして冬には地域の子育て支援団体との連携のもと多くの親子連れが参加する「冬の森の整備」などのイベントを開催。中でも10月に開催している「森の音楽会」は、300名以上の観客で賑わう人気企画で木立に差す光がスポットライトのような演出を帯び、演奏者にとっても自然のパワーに満ち溢れたステージとして喜ばれています。会のモットーは楽しむこと。寒い冬に豚汁を食べたり、子ども達と間伐材を活用して巣箱を作るなど、参加者と一緒に遊びながら里山の魅力を伝えるとともに、森に芽生えた珍しい実生の木を自宅で大事に育て、再び森に戻す地道な再生にも取り組んでいます。
 「今ある里山を守ることが最大のまちづくりになる」を信念に、これからも地域の人々と楽しみながらまちの宝である里山の尊さを伝えていきます。
(問)NPO法人ラーバン千葉ネットワーク
☎︎0476-37-6419(10:00~17:00)
http://blog.livedoor.jp/rurbanchibanetwork/